ごあいさつ

会長 片桐 陽 理事長 多賀 隆一

平成29年度の業務報告にあたりまして一言ご挨拶申し上げます。

我が国経済は、好調な米国経済や安定成長を続ける中国経済など外需を主因とした輸出や生産の持ち直し等もあって、緩やかながらも回復基調が続いております。もっとも内需の中心たる個人消費と設備投資の回復力は弱く、消費者物価の伸びには勢いがありません。個人消費は、少子高齢化の影響から有効求人倍率はバブル期を越え、労働需給は逼迫しているものの賃金上昇に結び付いておらず、回復に力強さを欠いております。加えて世界を見渡すと米国第一主義を唱えるトランプ大統領や欧州の政治・経済リスクの再燃、中東・北朝鮮等の地政学リスクの高まり等不安要素も多く抱えながら、本格的な回復とは言い難い状況にあります。

大阪・関西におきましては、大企業を中心に電子部品や各種製造装置、建設機械等の輸出・生産が安定的に緩やかに拡大しており、また引き続きインバウンドによる経済波及効果も大きく、平成29年の来阪外国人旅行者は推計1,111万人(前年比+18.2%)と訪日外国人旅行者全体の約4割を占める結果になっており、ホテル・店舗の需要は旺盛であります。しかしながら、中小企業においては、大企業にくらべ回復力が弱く、情報通信技術が進展するなかで新しい技術への対応に格差が生じていること、少子高齢化による人材確保難から、人件費の高騰や深刻な人材不足、後継者不在による事業承継問題等が顕在化しつつあります。

このような状況下、当金庫も平成29年度より金融支援のみならずお客様の本業を側面支援する「大阪商工ファインダーサービス制度」を策定致しました。助成金・補助金、中小企業向けM&A、事業承継等10項目のサービスを設けており様々な角度からお客様の悩みを解決する体制が整いました。今後大阪は大きなプロジェクト等で更なる活性化が期待されます。大阪府、大阪市との連携強化やPFI事業等への参画、地元大阪の環境整備に係る支援も視野に入れ、政府が掲げる持続的な成長の実現を目指す取組みに、地元大阪の金融機関として貢献できるよう努めてまいります。引き続き職員一人ひとりの目利き力、コンサルティング能力の研鑽に努めて「課題解決型金融機関」として地域№1の信用金庫を目指し、当金庫ならではのサービス、人の繋がり、専門機関との連携を活かし、地域のお客様の価値向上へ向けて共生共助、共存共栄に邁進してまいりたいと思っております。

以上のような方針の下、全役職員が一致協力し業務に精励してまいりました結果、次の通りの今年度業績を収めることができました。

業容面におきましては、預金は期末残高567,103百万円と前期末比55,974百万円(10.9%)増加。貸出金は期末残高388,300百万円と前期末比37,957百万円(10.8%)増加いたしました。

収益面におきましては、創業支援から再生支援まで幅広く貸出金を推進した結果、本来業務の収益であります業務純益は3,457百万円と前期比228百万円(7.06%)の増加となりました。株式売却益の576百万円(34.5%)に加え、旧本店の売却等による特別利益954百万円を計上した一方、貸倒引当金の積み増しも行い最終の当期純利益は、3,110百万円となりました。

また、積極的に中小企業への金融支援を推進いたしました結果、貸出金増加によりリスクアセットが逓増しましたが、新本店移転に伴う新しいお客様の増加や当金庫の理念に賛同していただけるお客様からの出資金増口もあり自己資本比率は8.85%と前期比+0.15%の上昇となりました。

平成29年9月には、大阪の中心である本町へ新本店を移設し、将来の更なる飛躍へ向けて新しいスタートを切りました。また、12月には加美支店をリニューアルオープンいたしました。今まで以上に便利で使いやすい、相談しやすい店舗づくりに注力してまいります。現在、11年後の創設100周年を展望した「100周年構想委員会」にて議論を重ね、将来へ向けての飛躍と成長を実現させる長期経営計画を策定しております。今年度は新たに始まる第一次中期経営計画「GENKI100」のスタートを切る要の年です。地域の皆様方と一体となり、大阪経済を「明るく元気に」と活性化させていくため邁進する所存でございます。

皆様方におかれましては、何卒倍旧のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。

平成30年7月